spicegarden

今年は月イチ更新がんばります!

スタジオジブリ・レイアウト展

天保山でやっている『スタジオジブリ・レイアウト展』に行ってきました。
http://www.ytv.co.jp/event/layout/
電車のつり革広告で見た限りは,ポニョの原画(絵コンテ)展なのかな,と思っていましたが,
行ってみたら,ジブリ作品のほぼ全ての原画(レイアウト)が1300点。
レイアウトとは,原画,動画,背景など全てのスタッフが共有する設計図で,
絵コンテでは大雑把だった配置などを細かく指示したもの,だそうです。

絵コンテはすべて監督の手書きなのに対して,レイアウトは原画担当者が,
それぞれに書いているので,線ひとつとっても個性がでていて面白かった。
えんぴつ書きだからこそ,筆圧や,書かれた勢いそのまま見てとれて,楽しい。
見るからに筆圧は弱いけれど,線が太く勢いのある作品や,
線は細いけれど,描写がものすごく細かい作品など,
描き手の気持ちが線に現れていて,紙から飛び出しそうになっていて
実際,飛び出したら何枚も紙が付け足されていました。

DVD「もののけ姫はこうして生まれた」で見た,せっぱ詰まった監督が,
現場を見かねて自身でぐいぐい描いたレイアウトもあった。
また,レイアウトには,どの段階でか上からトレースした跡が残っていて,
斜めから見ると,実際の映像にはない線がたくさん見えた。

レイアウトの中には,「On Your Mark」,「ルパン三世TVシリーズ,最終話」など,
レアもの?もあって,興奮しました。
レアものだけあって,展示は少なかったですけどね。

On Your Markは,チャゲ&アスカの同名の歌にアニメーションをつけた作品。
ルパン三世の最終話「さらば愛しきルパンよ」には,後にラピュタで登場するロボット兵や,
ナウシカにそっくりなヒロイン(小山田真希:声優さんも同じ)や,
ジブリ映画のヒントがたーっくさん出てきて面白い。
それなのに,展示してあったレイアウトは,小さな後ろ姿のシーン一枚きり。

驚いたのは,「魔女の宅急便」のレイアウトは現存するのはたった2枚だけ,とのこと!
あとは全部シュレッダーにかけられたのか,と思うと切なくなりました。
アルプスの少女ハイジの時代は,背景の美術ボードは毎週洗って再利用してたそうですから,
むしろ,2枚も!残っていたと言えるんでしょうか。

それにしても会場が関西でよかった〜。
チビちゃん連れてだったので,じっくり3時間,というわけにはいきませんでしたが,
スリング抱っこしながらでも,かなり楽しめました。

会場外のロケーションスポットにて。
地面に斜めにゆがんだトトロの絵が描いてあって,
その上に寝ころんで写真を撮ると,こんな感じになります。
090912_1

そして,朗報!
2007年夏に東京現代美術館でやっていた
ジブリの絵職人 男鹿和雄展』が兵庫県立美術館にやってくるそうです。
2009.12.8〜2010.2.7
トトロの背景を多く描いた人なので,今度はチビちゃんも楽しめるかもしれません。
たのしみです。