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今年は月イチ更新がんばります!

漬けマグロ考

江戸前寿司で,美味しい!と驚いたもののひとつが,しょう油漬けマグロ。
家でつくるようになって,美味しくできたり,そうでもなかったり,
ものすごい差がでる不思議な料理。
毎度同じ事をしているつもりなのに,なにかが違うらしい。
私なりの試行錯誤をした結果,100%の確率ではないにしても,
つかみかけたコツの現状を記しておきたい。


●シャリ
電気炊飯器から土鍋炊飯に移行して半年。
朝にはパンを食べる我が家には全く問題なし。
だいぶ土鍋炊飯も板についてきた。
最初失敗の多かった酢飯用のシャリは,かなり厳密に水加減が重要。
必ず,ザルで米を研いだら,軽く水を切り1割増しの水で炊く。
米1合180ccに対し,200cc弱の水。
まずは,5分ほど浸水。
3人分で2合,強火8分,弱火7分,蒸らし5分。
これで,アルデンテなシャリになります。
炊飯と同時に酢を調合。米酢100cc,塩小さじ1,砂糖大さじ5。
よく混ぜて,砂糖を完全に溶かす。
蒸らし終わったご飯に寿司酢を一度にじゃぶっとかけて,
手早くまぜつつ室温に冷ます。


●煮きりしょう油
原材料:大豆,小麦,食塩のみを使ったこいくち醤油。
最近のお気に入りは,コープシーアで売っていた,小豆島の正金醤油。
料理酒も塩分が入っていないもの(そのまま飲んでおいしいもの)を選んでいます。
醤油と酒1:1にして,1分ほど煮立たせる。
でも,この割合は,漬けマグロの出来をあまり左右しないので,適当。


●マグロ
脂身の少ない,キハダマグロの赤身が最適。
メバチでも出来なくないが,成功例は少ない。
本マグロ,中トロ,大トロは以ての外。
たくさんの短冊の中から,筋がしっかり入っていて,赤色の強い物を選ぶ。
(以前は,筋張ったキハダなんて,美味しくないと敬遠してました)
この目利きが成功の鍵だと思う。

煮きり醤油が室温に冷めたら,短冊を5mmほどに切り,漬け込む。
このとき,冷蔵庫には入れない。
漬け込む時間は15分以上,マグロは漬けたまま引き上げない。
最もうまくいくと,表面がちゅるんちゅるんで,透き通った感じ。
箸がすべって,掴み辛いくらいのものが最上級。
失敗すると,表面がバサバサして,透明感がなく,味が抜けたようになる。


いつも最上級を目指しているけれど,なかなかうまくいかないこともあるのがまた,
次の挑戦につながります。
昨日はたまたま,うまくできました。